東京赤坂キャンパス

お知らせ

NEWS

東京赤坂キャンパスで7月10日(土)に市民公開講座「新型コロナウイルス、現状と今後の行方」を開催しました

 今年度第1回の東京赤坂キャンパス市民公開講座が、赤坂山王メディカルセンターとの共催で行われました。新型コロナウイルス感染はワクチン接種が加速されていますが、終息の兆しはまだまだ見えない状況のなか、会場の定員を大幅に制限し、感染防止対策を徹底したうえでの実施となりました。
 今回登壇するのは、医学部公衆衛生学・医学研究科教授で、厚生労働省のアドバイザリーボードなどで感染症対策にもあたる和田 耕治教授。そして、消化器内科(肝疾患)の分野では日本でも有数の医師の一人であり、前職の慈恵医大から予防医学センター長を務める、赤坂山王メディカルセンターの銭谷 幹男院長の両名。コロナ禍の最新情報や健康維持の対策をわかりやすくお伝えしました。
 前半の銭谷院長からは、「コロナ禍、今やるべき対策」として、コロナ禍で外出機会が減り衰えてしまった身体の対策が提案されました。
外出自粛による肥満、筋力低下。肥満は新型コロナウイルス感染症の重症化リスクを上昇させ、筋力が低下すると日常生活にも支障が生じフレイル状態となります。ワクチン接種は当然一番大切ですが、脂肪肝・フレイルの予防も、生活の質を保ち健康的な生活をする上で重要で、いま大切なことは、食生活に気をつけて適度な運動をして、在宅勤務や外出自粛のなか体重増加への注意とのことです。
後半の和田教授からは、「今後のコロナ動向」 をテーマに据えて、ワクチン接種が進むなか今後どのような展開が予測されるかについての話がありました。
 ワクチン接種をできるだけ早く推進してほしいが、周りの人に同調圧力で強制するようなことはしてほしくない。接種が進めばできる活動を徐々に再開していくこと。まずは例えば高齢者施設や医療機関での高齢者と孫などの面会の再開をしてはどうか。次に小規模旅行や会食・飲み会などができるようになればよい。できれば11月末ぐらいまでには成人も含めて接種率7割を目指したい。ただし少なくとも来年3月ぐらいまではマスクの着用は必要と考えてほしい。以上具体的な例も挙げつつ分かりやすく今後の見通しが示されました。

 東京赤坂キャンパスの市民公開講座は8月以降も感染対策に万全を期しながら開催し、災害対策や高齢者の心身の健康など様々な課題を取り上げます。皆様のご参加をお待ちいたしております。


  • 銭谷 幹男 院長

  • 和田 耕治 教授